2010年12月20日

サーモン遡上中

日本の各地から秋の味覚:秋鮭…サーモンの遡上が伝えられています。

鮭は河川に生まれ、外洋で長旅を続けながら成長し、産卵のために生まれ故郷の河川に戻って来るといわれています。
こうしたサケの詳しい生活史は、あまり知られていません。

産卵期に達したサケは、外洋での長旅を終え、生まれ故郷の河川を遡上します。
それまで群れをなして生活していたサケは、遡上を終えると雄と雌で1組のつがいを形成し、川底の砂利に、産卵床と呼ばれる「愛の巣」を雌が作り始めます。
この産卵床の中に、雌は数回に分けて卵を産み落とし(放卵)、雄が卵の上で精子を放出することで(放精)、「愛の結晶」である受精卵が形成されるのです。
サケは、一度でも放精/放卵すると、「自分の役割は終わった」と息絶えます...
そしてよみがえった命はふたたび河を下り、大洋に出て4〜5年後にまた自分の母なる河を目指すのです。

淡水、海水、淡水と、一生の間に何度も生活の場を変える鮭...
一体どれだけのエネルギーが秘められているのでしょうか? 
そのダイナミックな一生は、母川回帰、一回繁殖というロマンチックなトピックとともに、私たちを魅了してやみません。

日本でも北海道をはじめとして多くの河川で鮭が遡上しますが、今まで、日本の河川のサケは漁業組合が管理しており、一般の人の釣りは禁止されていました。もし釣ったなら、それは密漁でした…

ところが近年、いくつかの河川で研究目的の調査で、釣った魚やその漁法の報告を条件に参加し、有料で鮭釣りが出来るようになっています。

福島県 楢葉町を流れる木戸川では、毎年「木戸川サケ有効利用調査」を行っており、一日の人数を限定して調査採捕従事者として参加をさせています。

木戸川は、毎年10万匹の鮭の遡上する日本でも有数の河川です。
この木戸川のサーモン釣りの抽選に当選し、11月のある日、家内と二人で参加してきました。
サーモン釣りは世界では多く行われており、イギリスや北欧、アラスカ、カナダなどが有名です。

小説家で、釣り師でもある開高健 氏が書いた「フィッシュ・オン」でアラスカのナクネク川でのキングサーモン釣りを読み、更に「河は眠らない」という映像で豪快なアラスカ・キーナイ川のサーモン釣りを見て感動し、いつかこのサーモン釣りをしたいという夢をもっていました。

開高さんは、アラスカの自然の中に入って釣りと思索の日々を送りながら、かずかずの珠玉の言葉を残してくれています。
その中に“ナースログ”という言葉がでてきます。

「森を歩いているとよくわかるんですけれども、斧が入ったことがない人が入ったことがない森、というのがそこらじゅうにいっぱいある。

それで、土が露出していないで、シダやらなんかに覆われていますが、草とも苔ともつかないもので森の床全部が覆われている。それから風倒木が倒れて、たおれっぱなしになっている・・・

これが、実は無駄なように見えて実に貴重な資源なのであって、風倒木がたおれっぱなしになっていると、そこに苔が生える、微生物が繁殖するバクテリアが繁殖する、土を豊かにする、小虫がやってくる。

その小虫を捕まえるためにネズミやなんかがやってくる、そのネズミを食べるためにまたワシやなんかの鳥もやってくる、森にお湿りを与える、乾かない。

そのことが河を豊かにする、ともう全てがつながりあっている。

だから、あの風倒木のことを、森を看護しているんだ、看護婦の役割をしているんだ、
というので“ナースログ(nurse-log)”というんですけれども、自然に無駄なものは何もない、
というひとつの例なんです。


だから、そうすると、人間にとっての“ナースログ”とは何でしょうか?

無駄なように見えるけれども実は大変に貴重なもの、というものも人間にはたくさんあるんじゃないか?

それぞれの人にとってのナースログ、とは何か? 無駄をおそれてはいけないし、無駄を軽蔑してはいけない。何が無駄で何が無駄でないかはわからないんだ。
ここがひとつの目の付け所ですね、これは大事なことですよ。無駄なことしてると思うことはないんであって、いつかどこかでまた別のかたちで甦っているのかもしれないんだ。」
(開高健 著『河は眠らない』より抜粋)



自分にとってのナースログとは何か?
無駄なように見えるけれども実は大変に貴重なもの。
アラスカまでは行けないけれど念願のサーモン釣りが出来た事も、私にとってのひとつの貴重なナースログであると思います。

朝6時に現地に到着。海から朝日が昇り、キラキラと川面を照らしています。
念願のサーモン釣にフライフィッシング(毛鉤釣り)で挑戦しました。



英国での伝統的なサーモン釣りはフライフィッシングで、独特の「サーモンフライ(鮭釣り専用の毛針)」が用いられます。
芸術品とも思える美しいフライで鮭を釣る…サーモンに対する畏敬の念が感じられます。



それらをお手本にして想像をめぐらし、30本程のフライ(毛鉤)を巻いて行きました。
...が、しかし案に相違して川には全く鮭の姿がありません。
漁協の方の話によると、温暖化の影響か?今年は遡上が非常に少なく例年の1/4程度との事。
そこで普段は釣りの出来ない上流側のエリアを一部解放していただきました。

そこには数日前に遡上したとみられる鮭が瀬の強い流れを力強く上って行く姿が見られました。
所々で鮭が背びれを出して勢いよく泳ぐ姿が見えます。
その上流に向かってフライを投げ込み、鮭の口元にフライが届くよう流していきます。
一投一投に緊張感が走ります。

30分程して家内の釣竿が突然大きくしなり、鮭がかかりました。
鮭が走り、リールが逆転音を響かせます。

初めての手応えに竿を支えるのが精一杯という感じで必死の思いです。
寄せたり走られたりを何度か繰り返してやっと取り込みに成功しました。
65cm・2Kgと少し小振りでしたが綺麗な魚体の雌でした。

午前はそこまで。
昼は漁協のおかあさん達手作りのお弁当とお味噌汁をいただきました。
おだやかに晴れた河原でランチ。午後の釣りに備えます...

午後、スタートといきなり家内にヒット!竿が大きくしなりかなりの大物の様子。
さんざん走られてやりとりをするも糸を切られてしまいます。
その後も家内にたてつづけにヒットしますが、女性の力では鮭の堅い口への針がかりが甘いのか半転されてバレたり、切られたりでなかなか釣り上げられませんでした。

その後やっと私の竿にかかりました。大物の手応えに竿を支えリールを巻きにかかりますが、少し寄せたかと思うとグングンと頭を振ってまた大きく走られます。
一気に下流に走られて一緒になって川の中を追いかけます。時間が経つのも忘れるほど夢中になった駆け引きが十数分...
やがて姿を現したのは、82cm、4.5kgの立派な雄でした。
とても綺麗な魚体に感激しました。




その後は当たりも遠のき午後2時に終了しました。
風も無く、穏やかなお天気に恵まれて素晴らしいサーモン達と出会えた事に感謝します。
釣った鮭は漁協の方が回収し、孵化事業に供されるとのこと。

おみやげに雄の鮭を2尾ずついただき大満足のサーモン釣りの一日でした。

家に帰って早速鮭をさばき、贅沢に筒切りにしてサーモンステーキにしました。
今日の思い出を振り返りつつ、ワインを開け乾杯しました。

来年も、ぜひ挑戦したいと思える貴重な“ナースログ”体験でした。
今回おみやげにいただいた鮭で作った「サーモンステーキ」のレシピをご紹介します。



●「サーモンステーキ」
材料:生鮭2切、レモン1/2個、EVオリーブオイル、ペッシェスパイス(※)、塩、粒マスタード、マヨネーズ、白ワイン、ケーパー。

作り方:ソースを作る。EVオリーブオイル大匙1、マヨネーズ大匙1、レモン汁小匙1、粒マスタード小匙1/2を混ぜ合わせ冷やしておく。
生鮭の両面に塩をふり、上面にペッシェスパイス(※)をふりまぶす。
ジャガイモは串切りして油で揚げる。ほうれん草は軽くソテーする。
フライパンにオリーブオイルを敷き、鮭を並べソテーする。
表面をしっかりと焼き、裏返して白ワイン1/2カップを振り入れ蓋をして蒸し焼きにする。
水分を飛ばし十分焼いて皿に盛りつける。
じゃがいも、ほうれん草を添えてケーパーをのせてソースをかける。

※「ペッシェスパイス」は、あるととても便利なスパイスです。
魚や鶏肉に一振りするだけで格段に味と香りがおいしく変わります。
ドレッシングやマヨネーズに入れても、サラダやパスタにあえてもgoodです。

ぜひお試しください。
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2010年09月05日

下町に昭和レトロのおもかげをもとめて -1

先日、話題の東京スカイツリーの極上ビュースポットがあると聞き、浅草の“昭和レトロ”のおもかげを探しがてら散歩に行ってきました。

今回は、日の出桟橋から水上バスに乗りました。32℃を超える気温でしたがさすがに川筋は涼しい風が吹いていて、快適な船旅です。

昭和30年代の隅田川は、今とは違って「ドブ川」といわれるほど悪臭がはげしく、往年の屋形船や猪牙舟(ちょきぶね)での船遊びが盛んだった面影はまったく無く、鼻をつまんで水上バスに乗っていた記憶があります。

今ではすっかり水もきれいになり、岸辺も整備され、つぎつぎと現れる12の個性的な橋の景観も楽しめました。

しばらく行くと、黄色く塗られた美しい姿の蔵前橋あたりから右手に建設中のランドマーク“東京スカイツリー”がみえてきました…



吾妻橋をくぐると水上バスの終点、浅草の桟橋に到着です。
空に伸びゆくスカイツリーが見え大勢の方が写真を撮っています。

私が小学生のときに、毎日学校の屋上から立ち上がって行く姿を眺めていた東京タワーがすでに超されてちょっとくやしい気持ちでしたが、宇宙人ジョーンズも云っています。「この惑星には常に新旧の戦いがある。ただ、この惑星の二つのタワーはありだ…」。なっとくです。

さっそく聞いたビュースポットへと急いで向かいます。
やはり数人の方がデジカメや携帯で写真を撮っていました。

そして、噂のポイントから対岸を見ると、今しか見られない感動的とも云える景色が目に入ってきました!



アサヒビール本社ビルの黄金の壁面にスカイツリーが見事に浮かび上がっています。
今、建設中のスカイツリーが、ビルの壁面にちょうど映り込んでいます。



浅草在住の“はとぽっぽ”も感慨深げに眺めています。

1989年バブル景気のまっただ中に建てられた吾妻橋本社ビルと隣接するフィリップ・スタルク氏設計のホール。

炎をイメージしたオブジェは当時、「金のウ○コ」と揶揄されましたが、今こうしてみるなかなかの存在感で…これもアリだな!!と感じます。
アサヒビールには隅田川がよく似合います。

川辺を後にして浅草へ…
『松屋浅草店』懐かしい昭和の風景ですが、長引く消費低迷のため、今年5月をもって売り場の大幅な縮小がなされました。
地下1階から4階までだけの営業となり、かつて賑わった日本最古の屋上にある遊園地「プレイランド」も閉鎖されました。



昭和の時代を象徴するデパート…
かつてはいつも笑い声とさんざめきに満ちた夢の世界でした。

子供の頃は家族で毎週のように銀座へと繰り出し、銀ブラをしてデパートへ行き、屋上の遊園地で遊び、おもちゃ売り場をのぞき、食事をするのが楽しみでした。当時、我が家にとってデパートといえば松屋。江戸っ子にとって松屋デパートは特別な存在でした(松屋デパートについてのお話はまたの機会に)。

そんな松屋の足下にポッカリとあいた地下道の入り口。「地下鉄銀座線・浅草駅 入り口 浅草観音近道 浅草地下街」の看板が掲げられています。



なにやら古めかしい、朽ちたようなコンクリートの手すりが下に向かって続いていて、先ほど見てきたスカイツリーやアサヒビールとのイメージギャップの大きさにしばし足がすくむような思いがします。

ここはタイムトンネルの入り口か?大勢の人が行き交いますが、下に降りる人はいません。
おそるおそる降りて行くと、なんとそこには懐かしい昭和レトロの世界が広がっています。



かつては日常であった地下鉄銀座線の駅の‘におい’が、確かにするのです...

以前、何かのテレビ番組で、おもちゃコレクターの北原さんが、現在の東京メトロ銀座線・京橋駅の地下鉄の‘におい’について言及されていましたが、まさにその‘におい’です。
(ちなみに北原照久さんは1948年1月京橋生まれで、新橋生まれの私と2ヶ月違いでした。)

立ち飲み処、焼きそば屋、古本、占い、気導術?、アダルトビデオ…カフェ・ド・ママなんていうチャーミングな名前のお店もあります(昔、有楽町のスバル街にあった『ジャズ喫茶・ママ』を突然思い出しました)。

猥雑でさびれてはいるけれど、なにか昭和の活気を思い出させる魅力のある地下街です。
中を通って反対側の階段を上ると新仲見世商店街に出て、ふっと現実に舞い戻ったような気がします。

たくさんの人で賑わう仲見世を通り、すっかりきれいなった浅草寺本堂にお詣りしました。本堂の軒からもスカイツリーが臨めます...
どこからでも見えるスカイツリーは、下町の新名物になることでしょう。

さらに本堂からを花やしき方面に歩くと「新奥山」といわれる一角に出ます。
ここには、いろいろな興味深い碑が建っています。

「力石」、「瓜生岩子像」、「喜劇人の碑」、「映画弁士塚」…

中でも「のんきな父さんの碑」は浅草の喜劇王曾我廼家五九朗を称えたもの。
のんきな父さんは「ノントウ」といわれて大正から戦前の昭和にかけて新聞漫画〜活動で一世を風靡した「群盲撫象」は五九朗の好きだった言葉。
かつて日本のブロードウェイといわれたエンタテイメント発祥の地にふさわしいもので、とぼけた雰囲気の父さんがなんともいい味です。

そして「新奥山」をあとにして、さらに浅草6区方面へ...
西参道商店街に出ると、右手に全体が蔦で覆われた風情のある建物が見えます。
昭和32年開店の「浅草観音温泉」です。



看板に書かれている「男は、だまってサッポロビール!」というコピーがいい感じです。でも浅草でサッポロビール?…



この辺りの路地は、微妙に入り組んでいて、立ち入るのを躊躇わすような雰囲気を感じます。

中でも「初音小路」は昭和の時間が停止したままのような路地です。
二十軒ほどの飲み屋さんが軒を並べ、緑に覆われて昼でも暗い道には看板が灯り、いかにも秘密の場所…という感じが何とも言えません。



こんなに『昭和のレトロ』が残っているのは奇跡といえるのではないでしょうか?

小路の出口で、ふっと懐かしい匂いを感じたので、ふと上を見上げるとイチジクがきれいなピンク色の実をつけていました。
昔は街中に、イチジクの木がたくさんがあったものでした。



浅草は本当に懐の深い町です…
次回も、“昭和レトロのおもかげ”残る街を散歩しますので、お楽しみに...



まだまだ猛暑がつづいています。
夏バテは、夏の暑さに対応しようとして、身体の生理的調節機能が破たんし、その結果、いろいろな不快症状が現れるものです。

最近では、冷房の効いた室内と暑い戸外の行き来による温度差で、身体の体温調節機能が適応できず、体調を崩すケースが多く見られています。

冷えすぎた体を整えたい時、カレーのスパイスには、身体を温める効果があるので、冷房や冷たいものの摂り過ぎで冷えた内臓の機能を高めてくれる効果があります。

暑いときの夏バテ解消には、何と言ってもカレー料理!
でも、煮込みなど、長い時間キッチンに居たくないですよね?

そんな時のために、『かんたん!キーマカレー』のレシピをご紹介します。
今回は、夏バテ防止に効果のあるビタミンB1を多く含む豚ひき肉を使います。

●「かんたん!キーマカレー」
材料:豚ひき肉300g、タマネギ1ケ、ニンニク1片、しょうが1片、サラダオイル大1、クミンシード小1、バター30g、水900cc、ココナッツミルク1缶、ハーブカレールウ(160g)1袋、塩、粒マスタード。



作り方:
1) タマネギ、ニンニク、ショウガをみじん切りにする。
2) フライパンにサラダオイルを入れ、火をつける。クミンシードを入れ、泡立って香りが立ってきたら、ニンニク、ショウガ、タマネギを入れてよく炒める。
3) 色づいてきたら豚ひき肉を加え炒め、塩、コショウで下味をつける。
4) 水を半分程加え、沸騰したらアクを取り、カレールウを加えてよく混ぜる。水を足して濃度を調整し、ココナツミルクを加える。
5) 仕上げにバターを落とし味を整える。
6) なす、おくら、ゴーヤ、ズッキーニ、パプリカなどの夏野菜を炒めて一緒に添えると野菜不足解消にもいいですよ。
(※写真はなす入りキーマカレーです)

今回使った「ハーブカレールウ(160g)」は、33種類ものハーブスパイスを使った香り高いカレールウです。
化学調味料を使わず、自然でバランスの良い味に仕上げられています。

ですので、このカレールウには、かくし味は必要ありません。
本品だけで、絶品のコクがあるカレーができあがります。

是非、お試しいただき、夏バテを解消して下さい!
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2010年07月04日

紫陽花・海・・・初夏の鎌倉散策

しばらくお休みが続いたスタッフコラムですが、また再開の運びとなりました。
皆様のご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い致します。

今年の梅雨は関東地方は空梅雨のようです。
そこで先日、初夏のような陽気にさそわれて、見頃をむかえた鎌倉に紫陽花を観に行ってきました。

品川から50分ほどで鎌倉駅に。
そこから江の電に乗って「極楽寺」で下車。
気温は28℃、強い日差しの中「成就院」に向かいました。
平日というのにたくさんの人で賑わっています。

縁結びとアジサイの寺《成就院》(真言宗大覚寺派)
この地は、弘法大師が100日間にわたって虚空蔵菩薩をまつる修行を行なったと伝えられる。
三代執権北条泰時がこの寺を創建し、北条一族の繁栄を祈願したという。

境内には聖徳太子1,300年忌に際して建てられた八角堂や弘法大師像がある。
参道の石段脇には、般若心経の文字数と同じ262株のアジサイが植えられ、明月院とともに「紫陽花寺」としてよく知られています。

ちなみに、石段は『煩悩の数』である108段。
山門前からは、由比ヶ浜、材木座海岸が一望でき、とても気持ちの良い場所です。



石段を囲むように咲く紫陽花は本当に見事の一言です。
色とりどりの花々が美しさを競って咲いていて、青〜紫〜赤紫〜うす紅〜うす青〜白・・・と微妙なグラデーションに自然界のいとなみを感じます。

また観たことも無い種類の紫陽花も数多く観られ、尽きることの無い感動がありました。参道の階段から観る由比ケ浜はまさに絶景・・・感謝です。



つきぬ煩悩の数だけ階段を下り、海へ向かいました。

途中「力餅屋」さんで力餅を購入。
甘いものを通り過ぎることができないタチでして・・・。

新しくおしゃれな外観になった「三留商店」さんをのぞき、由比ケ浜へ到着。
潮の香りをいっぱいに吸い込んで人もまばらな由比ケ浜を散策しました。



おなかもすいたので防波堤に座ってランチタイム。
出がけに作ったBLTサンドウイッチとビールで乾杯・・・と、突然事件が!!

肩口から何か通りすぎたと感じた瞬間、サンドウイッチは手から離れ、砂まみれに。
大きなトンビが飛び去って行きました。
頭の片隅に、いつか聞いたことのあるような・・・湘南海岸のかっぱらいトンビ。



音も無く、アっと云う間の出来事に唖然としました。
皆さんくれぐれも上空にはご用心ください。

そして、気持ちのよい午後を稲村ケ崎まで歩きました。
沖でボードに乗って漂っているサーファーは本当に気持ち良さそう。

太陽の季節ももうすぐです。待ち遠しいな・・・。

帰りに海岸沿いに「稲村ケ崎温泉」を発見。さっそく露天風呂で汗を流しました。

露天風呂は10人ほどが浸かることのできる石造り。海風が吹いて極上の気分です。
内湯は印象的な太い梁をわたした天井が高く、ゆったりとした造り。

透明度の低い真っ黒な湯が溢れています。
この黒いお湯は純重曹泉(炭酸水素塩泉)。
肌触りがぬるっとした感じがして、とてもすべすべする湯です。まさに「美人の湯」・・・予期せぬ良いお湯に巡り会えて大満足でした。

夕日に輝く江ノ島を望みながら帰路につきました・・・


しばらく高値をつけていたカツオですが、価格も大分落ち着いてきたので3kgほどのものを築地でお買い上げ。
今回のおすすめレシピ「カツオのカルパッチョ」をご紹介します。

●「カツオのカルパッチョ」
材料:鰹の冊(腹、背どちらでも)1本、タマネギ、フルーツトマト、イタリアンパセリ、レモン1/2個、EVオリーブオイル、醤油、塩、粒マスタード、ペッシェスパイス(※)。



作り方:ドレッシングを作る。EVオリーブオイル大匙2、レモン汁大匙1、醤油小匙1、粒マスタード小匙1/2を混ぜ合わせよく冷やしておく。

鰹を8mmほどの厚さに切る。タマネギはスライスして水でさらす。フルーツトマトを粗みじん切りする。イタリアンパセリは千切りにしておく。

皿にタマネギのスライスを敷き、鰹を形よく並べ、周りにフルーツトマトを飾る。ペッシェスパイスを振りかけ、ドレッシングを廻しかけ、イタリアンパセリを散らしてできあがり。

●「厚切りバゲットのトースト」
材料:バゲット5cmに切ったもの、EVオリーブオイル、ゲランドの塩、ペッシェスパイス(※)。



作り方:厚切りのバゲットに、縦に包丁で切れ目をいれる。塩少々をふりかけ、「ペッシェスパイス」をふりかける。
EVオリーブオイルをたっぷり廻しかけてオーブントースターで焼く。

※)ペッシェスパイス(スパイスミックス・ペッシェ):ニンニク、唐辛子、タマネギ、イタリアンパセリ、塩が入った乾燥スパイスです。
ドレッシング、マリネ、お魚にと、料理にアクセントを加える便利なスパイスです。

小粒のジャガイモをオリーブオイルで炒めてペッシェスパイスをまぶす・・・
ペッシェスパイスでオムレツを焼く・・・
鶏の手羽を、オリーブオイル、塩、ペッシェスパイスでマリネして焼く・・・
メカジキを同じくマリネして焼いたものは見た目もゴージャス・・・。

ちょっとよそ行きの食卓を演出します。




これ1本で、いつもの料理にイタリアンのアクセントが加わります。

また「スパイスミックス・ペッシェ」のシリーズで、「スパイスミックス・ペペロンチーノ」もございます。

いずれも便利にお使いいただけますので、是非、お試しください。

posted by PatataOrganico at 18:25| 日記

2007年10月21日

夏を惜しんで…奥日光にて Part-2

<Part-2>
今日も朝から、気持ちの良い青空が広がっています。
早速、露天風呂へ…
すこしぬるめですが、目の前に中禅寺湖の湖面が見える最高のロケーション。

ゆっくりとトローリングしているボートが行き過ぎます。
お世話になったホテル「Asian Garden」のHossainさんの奥様に見送られて、9時に出発。





「蓼の湖」を目指して金精峠に向かいます。

切込・刈込湖登山口より登山道に入ります。
深く木が生い茂り、苔むした岩の急な道をどんどんと登って行くと、さすがに汗が噴き出してきます。

様々な鳥の声が聞こえる以外は、静寂が広がっています…

標高約1,500m…
紅葉前の林のところどころに色づいた葉が見られます。

30分ほど行っても、目的の場所がなかなか見えてきません…
「昔来た時はこんなに遠くなかったような気がする…」
ちょっと歩きすぎたようです。



来た道をゆっくりと下り始めると、右手の沢下にかすかに湖面が見えました。
登山道から、踏み跡を見つけて獣道に…

クマザサの中をかき分けながら急斜面を下る。
周囲は、原生林で覆われていて、道に迷いそうになります。
所々に台風になぎ倒された木が横たわっています。
今回の台風のすごさを目の当たりにしました。

やっとたどり着いた「蓼の湖」は昔の記憶そのままの姿でした。
誰もいない静寂の湖…
対岸付近で大きな魚がジャンプしています。



かつて足元で60cm位の真っ赤なリボンをまとった野生のニジマスを見た事を思い出しました。

湖岸の岩に腰掛けて耳を澄ますと、鳥の声と湖面を渡る風にゆれる木々の音とときおり魚のジャンプする音だけ…
そして吸い込まれるような神秘的な水の色が印象的でした。

帰り道はかすかな踏み跡を見つけながらクマザサの薮をかき分けかき分け、やっとの思いで登山道に出ました。
30年変わらない姿に感激でした。
これから先30年も変わらない姿でありますように…

台風9号は、ここ奥日光にも様々な被害を及ぼしたようです。
それを復旧する方達の苦労が偲ばれます…

奥日光は世界が認めた湖沼湿原があり、日本でも貴重なナラやブナの原生林が戦場ヶ原を形成しています。
そこには、熊はもちろんシカ、サル、キツネ、ノウサギ、テン、そして魚達などの野生動物も共生しています。

この自然と動物達をいつまでも変わらない姿で、次の世代のために残して行く事をわれわれも少し考えることが必要でしょう。

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2007年10月09日

夏を惜しんで…奥日光にて Part-1

9月は、8月の記録的猛暑に続く厳しい残暑で、西日本は平均気温が昭和21年の統計開始以来、9月としては最高を記録し、東日本も2番目の暑さだったとか。

東日本の平均気温は平年より2.1度も高かったそうです。

「ラニーニャ現象」や偏西風の蛇行等が原因と見られ、やはり地球温暖化の影響でしょうか?
地球温暖化が原因と見られるさまざまなニュースがしだいに身近に迫っているようです。

温暖化ストップのために、少しでも身の回りで出来る事から始めて行く必要性を感じます。

残暑の厳しい9月の終わりに、夏を惜しんで、奥日光・湯川に行ってきました。
奥日光・湯川は戦場ヶ原を流れる4kmほどの自然のままの美しい川です。



昨年の11月に訪れた際に出会ったブルック・トラウトと再会したいと、初秋の禁漁を間近にした湯川でフライフィッシングを楽しみました。

東京を朝5時に発ち、8時に戦場ヶ原に着きました。

9月も下旬とはいえ、まだ日差しは強く紅葉を前にした木々の葉を照らしています。
青空のもと清々しい森の中を歩くのは本当に気持がよいものです。
湯滝下から川を見ながら、ゆっくりと下って行きました…

先日の台風9号は、各地に深刻な被害をもたらしたようです。
戦場ヶ原も大雨の為に水没し、木道が流されて石楠花橋から泉門池までの自然研究路が通行止めとなっています。
遊歩道にも木が倒れたり、道が崩れたりと被害が見受けられました。
奥日光の環境を保全している方々のご苦労が偲ばれます。

小滝に着いてやっと魚のライズを発見!

毛鉤を流しますが、プイっとばかりに無視されました。
川に入ると冷たい水が心地よくしばらくは魚達と遊びましたがノーヒット。

昼過ぎにランチを摂りに車に戻り、冷たいビールで喉をうるおす…
何とも、たまらない瞬間です...

そして午後、再チャレンジ...

ブナの林の中、静かな流れに毛鉤を落とすといきなりロッドを絞り込んで待望の宝石のようなブルックが顔をみせてくれました。

虫食いのような斑紋に、ブルーのリングで彩られた朱点が、本当に綺麗な魚です。



100年前、英国から来日していたグラバー氏がこの川を好み、ブルックトラウト(カワマス)をアメリカから船で輸入してパーレット氏らと放流し、毛鉤釣りで釣りを楽しんだことから、フライフィッシング発祥の地と呼ばれています。

川に入って釣っていると、外国の方が片言の日本語で話しかけてきました。
パックを背負ったハイカーです。
「何が釣れるのですか?」といったことから、戦場ヶ原の自然の素晴らしさ、息子達は今日「湯ノ湖」で釣りをしている…などなど楽しいおしゃべりをしました。

ニュージーランドから来た方で、母国の川でのブラウントラウト釣りを楽しそうに話されていました…

夕方までブルックと遊び、青木橋まで来て湯川の向こうに男体山を拝んで帰路につきました。



当日は中禅寺湖畔で知り合いの方がやっているホテルに泊まりました。

「Asian Garden」というホテルで、旧知のバングラディッシュ人のHossain(ホーシェン)さんが数年前に始めました。
1階をインド料理のレストランに、上階をホテルにしています。
客室などはとても簡素ですが、中禅寺湖を目の前に見る源泉かけながしの露天風呂、そしてスチームサウナがとても快適です。
スタッフは全員インド系の方達でとてもにこやかな対応。
ときどき言葉が通じにくい面もありましたが、これもご愛嬌。

慣れない日本の慣習や、お客様への対応と、皆さん一生懸命に仕事をされている姿が印象的でした。

この日は休日とあって、東京からHossainさんの奥様とお嬢さんが、お手伝いに来ていたのでしばらくおしゃべり。
お嬢さんが通っているアメリカンスクールのお友達家族も大勢見えていて、とてもにぎやかで楽しいディナーでした。

とてもリーズナブルな価格設定で、釣りの宿としては最適です。
目の前の中禅寺湖の釣りも、おおいに楽しめそうです。こちらは来年のお楽しみ。

明日もお天気は良さそうです...
30年程前に、一度行った幻のような湖...
「蓼の湖」に行ってみようと思います...

<Part-2 につづく>
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2007年09月09日

パルマ展に行ってきました!!

先日、上野西洋美術館で開催されている「パルマ展」に行ってきました。
「PARMA パルマ イタリア美術、もう一つの都」と題された展覧会です。





パルマは、ミラノを中心とするロンバルディア地方と、ボローニアを中心とするエミーリア地方との境に位置し、古くから交通の要所として栄える一方、山間部で産出される岩塩とジェノヴァやヴェネツィア方面から運ばれてくる胡椒を使ったプロシュットやサラミの産地として有名です。

パルマの名前を一躍世に広めたのは、あの有名なスタンダールの名作<パルムの僧院>です。
フランス語のタイトルを翻訳したため「パルム」となっていますが、元のタイトルは「パルマのチェルトーゼ」。

19世紀初頭のパルマの僧院を舞台に、一人の青年の波乱万丈の人生を描いた物語。
1947年のジェラール・フィリップ主演の映画で、イタリアに魅了されたフランス人の憧憬に満ちた描写が見事に映し出され評判になりました。
ジェラール・フィリップは当時の若い女性の憧れの的で、私の母の大好きな映画の一本でした。

そして音楽の都としての「パルマ」。
イタリアが王国として統一された1860年代後半、パルマは王立劇場とジュゼッペ・ヴェルディの時代です。
ヴェルディ作品の人気は、イタリア独立運動(リソルジメント)と同時に盛り上がりました。
ヴェルディの作品は期せずしてイタリア人の愛国心に共鳴するものとなっていきました。

ヘブライ人のバビロン捕囚時代を題材とした歌劇<ナブッコ>の第3幕で、奴隷とされていたヘブライ人が祖国を思って歌う<行け、わが思いよ、黄金の翼に乗って>は、オーストリア占領時代にあって、イタリア解放独立の象徴となった歌です。
ヘブライ人たちが望郷の念と祖国への憧れを歌い上げるその歌は聞いていて胸が熱くなるものがあります。

数多くの名作を残したヴェルディの音楽を通して自由と人間の尊厳を尊ぶ信念は、パルマの人々と近代イタリアの歴史に育まれています。

さて展覧会の方は、1500年代初期のパルマ派草創期から、ルネッサンス期、パルマ派の巨匠達が大きな影響を与えた17世紀のバロック期の作品までが展示されていました。

レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ、ラファエロが活躍したルネッサンス全盛の16世紀。

パルマでは、彼らと違った芸術が花開き「パルマ派」と呼ばれ、後の美術に大きな影響を与えましたが、それらの美術は歴史の闇に埋もれていってしまったそうです。

優美さと軽やかな表現で18世紀まで人気が高かったパルマ派の代表コレッジョ、その後継者であるマニエリスムの画家パルミジャニーノ、イタリアバロックを代表する画家カラッチ、スケドーニ。

当時、世間は教会批判と戦乱に揺すぶられ、ルネサンス時代のすべての神話が崩れ落ちるかもしれなかった。
そんな中から、ミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチが築いた世界を突き崩し、ルネサンスの一歩先へいこうとしていたのがマニエリスムのアーティストたちだったのです。
■マニエリスム(http://www.ekakinoki.com/m_history/manierism.html)参照。

今回の作品の中では、スケドーニの「墓を訪れる三人のマリア」に注目しました。
輝くような光と影の描写と鋭利で直線的な人体や衣服の表現、特に白の輝きが印象的で、この時代の割と暗い画風の絵が多い中でひときわ輝いて見え、近代絵画のような表現にとても感動しました。

さらにパルマといえばParmigiano-Reggiano パルミジャーノ・レッジャーノでも有名です。まさに食の都としても魅力的な地です。

パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズは、北イタリアのパルマ市とレッジョ・エミリア市に連なるエルザの谷間で生まれました。
この限られた地域だけで、徹底した品質管理の下、8世紀以上にわたり受け継がれている伝統的製法で、職人たちにより手づくりされています。

芳醇さと風味豊かさで名高いチーズの、手間ひまかけて長期熟成されたおいしさはイタリアチーズの王様と呼ばれています。

その中でもパルマのボナーティ(BONATI)家のパルミジャーノは特別です。
ボナーティ家はご当主のジョルジョと長男のジャンルーカの二人が中心の先祖代々の酪農家です。
その高地にある牧場には100頭を超える牛が放牧されています。
大昔から、天然のオーガニックハーブが生い茂る、農薬や化学肥料と無縁の広大な草原で大切に育てられた牛たちの出すミルクは「ハーブの香りがする」と云われています。

この健康で力強いミルクは他の生産者が作るチーズにくらべて塩をあまり使わずに長期の熟成を可能にしています。
食べてみるとその違いに驚く程です。

パルミジャーノ・レッジャーノ協会から最優秀賞を連続授与されているのも納得の味わいです。
ボナーティさんのパルミジャーノは4年以上、長いものはそれ以上寝かせます(イタリアの法律で義務づけられている熟成期間は2年)。

熟成により、チーズの表面には、いくつもの白い点が浮いています。
これはチーズに含まれる天然のアミノ酸で旨味のもと、シャリっとした舌触りに濃厚な旨さを感じさせます。まさに美味の証明です...

塩分が少ないので、凝縮したコクと深みのある味と甘いナッツのような香りが際立ちます。
そのまま砕いて上質のバルサミコをたらしてお召し上がり下さい。

また、野菜や果物との相性も良いので、オレンジや松の実、野菜などのサラダに砕いて加えていただいても格別です。もちろん挽いてパスタ料理にもどうぞ。

イタリア国内はもとより、世界中のレストランからの評価が高く、注文が殺到。
これから更に入手が難しくなりそうです。

今回ご紹介するのは、ボナーティ家のパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ「4年熟成」と「6年熟成」のものです。
是非、この機会にボナーティ家のパルミジャーノ・レッジャーノ・チーズをお試し下さい。
パルミジャーノの概念が変わります…

数が限られていますので、売り切れの節はご容赦下さい。


ボナーティ家パルミジャーノ・レッジャーノ・チーズ「4年熟成:写真右」と「6年熟成:写真左

パルミジャーノで唯一、ISO9002という高品質の認定を受けた製品を是非、ご堪能下さい。
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2007年07月29日

イワシも高級魚?

昔から、日本でも身近な魚、庶民向けの安価な魚として親しまれてきたイワシ。それが、ここ数年は「イワシも今や高級魚?」などと揶揄されるような事態になっています。

1930年代に約150万トンの漁獲高だったのが、1965年には1万トンを下回り(なんと1/150以下に)、その後、1970年代後半から、ふたたび増加傾向となり、1988年には、ついに450万トンという最高の漁獲高を記録しています。
1990年代に入ってからは再び減少の一途をたどり、1996年に50万トンを切ってからは暫減で、今は、1990年代後半からの落ち込みが続いたままの状態。

築地市場の2005年8月のある日の1kgあたりの卸値を見ると、ハマチが630〜945円、サンマが210〜630円なのに対し、イワシは630〜1,050円。
確かにそれほど安い魚ではありません…
「イワシも今や高級魚?」と新聞記事になるほど漁獲量が少なかった2002年には、1kgあたり2,100円を越え、キンメダイ並みの値段になったこともあったようです。



イワシの漁獲高には周期があり、それが18年とも20年ともいわれています。
激減している理由として水温や海流の変動によってイワシの繁殖に影響が生じたと云われていますが、実際のところ、この真相も周期についてもはっきりしたことはわかっていません。
この先また豊漁がやってくるのか?保証は何もないだけにイワシがこのまま食卓から消えてしまうのか…といささか心配になります。

しかしここの所、真イワシの旬を迎え、築地市場でもかなり手頃な値段で手に入るようになっています。

魚屋さんなどで新鮮なイワシが安く手に入る時を見計らってイタリア風「自家製オイルサーディン」をいかがですか?
保存もきくので、いろいろなお料理に利用出来ます。

イタリア、ことに南イタリアやシチリアではイワシが良く食べられます。

イタリア人にとってはイワシは特別な魚。
サルディーニア島はSarde(=イワシ)を語源とする説もありますしね。

【自家製オイルサーディン】…作ってみましょう。
■材料:イワシ(中羽 15cm位)5本、にんにく2片、ローズマリー2〜3枝
オリーブオイル(揚げ油)、塩、ペッシェ・スパイス。





■作り方:
1. イワシのうろこを取り、三枚におろす。
2. ペーパータオルで身をきれいに拭き、ざるに並べ両面に少し強めに塩をする。
3. 冷蔵庫で2〜3時間寝かせ、塩でしめる。
4. 軽く水洗いし、ペーパータオルで水気をよく取りペッシェ・スパイスをふる。
5. フライパンにイワシを並べたとき、ひたひたにかぶる程度にオリーブオイルをそそぎ入れ、スライスしたニンニク、ローズマリーを入れ、弱火で香りをオイルに移すようにする。
6. オイルの温度が120℃に上がったら、イワシを重ならないように並べて入れ、ゆっくり油煮する。(温度がけっして上がらないように注意)
7. 15分程度油煮して、身がしっかりしたら火を止め、そのまま冷ます。
このオイルサーディンは保存が効き、パスタやつまみにとても重宝します。
 
我が家でもイワシが安い時にたくさん作っておき、いろいろな料理に使っています。次は我が家のレシピです。

【オイルサーディンのパスタ2人前】…作ってみましょう。
シチリア風いわしのパスタをアレンジしました。1.9mmの太めのパスタを使っています。
■材料:ラ・テラのオーガニックパスタ:ブロンズスパゲッティ(1.9mm)180g、
オイルサーディン5〜6枚、ドライトマト(又はミニトマト)、アンチョヴィフィレ4枚、タマネギ、ニンニク1片、松の実、白ワイン、パン粉、オリーブオイル、塩適量。





■作り方:
1. フライパンにオリーブオイル、つぶしたニンニクを入れ、火をつけて香りをつけ、ニンニクを取りだす。
2. 1.に刻んだアンチョヴィ2枚分をいれ軽く火を通し、たまねぎのみじん切り、オイルサーディン半量を崩し入れ炒める。ドライトマト、松の実を入れ白ワインを回しかけてさらに炒める。
3. パスタをたっぷりの湯にひと掴みの塩をいれて茹でる。
4. パン粉のフリットを作る。フライパンにオリーブオイル、刻んだアンチョヴィを入れ中火で熱しパン粉を揚げるように炒める。小麦色になったらタオルペーパーで油を切る。
5. 2.のフライパンにのこりのオイルサーディンを加え、パスタの茹で汁で伸ばしながら少し煮、塩で味をととのえる。(この後サーディンは別に除いておく)
6. 茹で上がったパスタを5.に加え、ソースとあえてからサーディンをのせ、上からパン粉のフリットをふる。
7.
しっかりとしたいわしの味と、アンチョヴィ風味のパン粉のフリットがとても良く合います。お試し下さい。

季節にぴったりの魚をおいしく食べる方法…またコラムでご紹介します。

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2007年07月08日

全世代で魚離れ加速

先日の新聞で「全世代で魚離れ加速」という記事が目を引きました。
日本国民1人あたりの魚介類の摂取量はこの約10年間で、全ての年代で減少し、肉類に次第に移行していることが、2006年度の水産白書で分かったとのことです。

「肉より魚派」だった40代も「魚より肉派」に転向。
水産庁は「かつて無い勢いで魚離れが起きている」と魚食大国のかげりに危機感を強めています。

四方を海に囲まれた日本人にとって、魚介類などの水産物はタンパク質の重要な供給源です。
摂取量の二割を占め、動物性タンパク質に限ると四割にもなります。
国民一人当たりで見ると、世界でも有数の水産物の大消費国です。
歴史的に見ても魚を主要タンパク源としてきた我々の食文化に大きな変化をもたらそうとしています。

魚離れの原因は「子どもが好まない」がトップ。
次いで「肉に比べ割高感がある」「調理が面倒だから」といった順になっています。30代主婦の7割が、さばき方が分からないとか後片付けが面倒だという理由で魚をおろさないそうです。

「石垣りん」の詩「儀式」の一節より
母親は台所に立ち、娘に魚のおろし方を教えなければならない。
「丸ごと一匹の姿をのせ/よく研いだ包丁をしっかり握りしめて/力を手もとに集め/頭をブスリと落とすことから/教えなければならない」と…

「子供が好まない」のは食卓に魚があまりあがらないから、本当においしい魚を食べさせていないから…ではないでしょうか?
食育が叫ばれている現在、まずはおいしい魚を丸ごと小骨と悪戦苦闘して身をとることから、教えてあげるのもひとつかもしれません…

子供の頃からの魚好きは、本当にきれいに魚を食べるものです。
丸ごとの魚を調理して無駄無くいただくことで、生命を頂いているのだという気持も育まれます。

「魚は肥満を抑制する低カロリー食品」と欧米では日本食が大流行とか。
健康志向や中国などでの消費増を背景に、魚の需要は世界的に拡大しています。
また最近の異常気象によるイワシの漁獲激減やマグロの漁獲制限、ヨーロッパ産うなぎの稚魚の取引規制、中国の魚消費激増などのニュースからも水産物の確保が世界的に難しくなっていることを伺わせます。

BSE問題や食肉偽装…食の安全性はますます要求されてきますが、我々消費者も責任の一端を担っています。
過度に安さや便利さのみを追求する意識を少し控え、地球環境や水産資源を守りつつ生産者が安定した供給が出来るようもっと魚と親しみ、おいしくいただきましょう。
数世代先の子供達に日本固有の豊かな食文化を継承できますように…

まずは、ご家庭でおいしい魚を食べてみることからはじめてはいかがでしょうか?
できればスーパーでは無く、近くに魚屋さんがあればそこのご主人と仲良くなりましょう。
丸ごと一匹買って、さばき方を教えてもらいましょう。
旬の魚、料理法、さばき方、保存方法など…いろいろ勉強になりますよ。
それを家で実践してみましょう。
失敗してもちゃんと食べられるから安心。
よく切れる包丁でさばけば、2〜3回やるうちに次第に慣れてくるものです。
魚を上手にさばける主婦(主夫)…すてきではないですか。
きっと家族の皆からも尊敬されることでしょう。
そのうち、美しい盛りつけもマスターして、お客様もお呼びして。



刺身、焼き物、煮付け、蒸し物。イタリアンだってフレンチだって基本の処理は皆同じです。
同じ魚でも創造力を駆使していろいろなバリエーションで楽しめます。
みなさんも、ご近所の魚屋さんに行ってみましょう。

それともうひとつ。おいしい魚料理のお店の常連になることです。
やはりプロは旬の魚の一番おいしい食べ方を知っています。
それを目と舌で味わい、調理法を聞いてみましょう。
きっと喜んで教えてくれますよ。

東京都港区愛宕「北の旬・一心」(※お店の詳細は文末を)
地下鉄日比谷線「神谷町駅」徒歩4分の「愛宕グリーンヒルズ」MORIタワー3階にあるおすすめのお店です。
北陸の地元でしか食べられないようなおいしい魚がとてもリーズナブルなお値段で食べられる隠れ家的なお店です。

北陸の七尾、氷見、糸魚川から水揚げされたばかりの魚介が毎日お店に直送されています。
普通の魚屋さんや料理屋さんでは扱っていないような珍しい魚も豊富です。
富山湾のメジマグロ、かんぱち、かさご、キジハタ、白エビ、厳寒期のブリ、そしてなんといっても「のどぐろ」は絶品です。
普通「赤むつ」と云われているが、北陸辺りで獲れるものが一番脂ののりが良くておいしい。
そこで区別して「のどぐろ」と云うらしいのですが、とにかく旨い。
エビやカニ、イカなど、ぜいたくなものを餌に食べているからか、上品に脂の乗った白身、そして皮、骨の回りノと頭の先からしっぽまで旨味のかたまりのような魚です。

また今の季節は大振りの「岩ガキ」が楽しめます。
先日は、新潟県・親不知のものが入っていました。
生で、焼いて、フライで、濃厚な海の香りが味わえます。



北の旬・一心
■住所:東京都港区愛宕2-5-1 MORIタワー3F「地図はこちら
■TEL/FAX:03-3435-8880 ■定休日:日曜・祝祭日

東京タワーにもほど近く、タワーの夜景を観ながらお食事のできるスペシャルシートもあります。
一度は訪れてみる価値のあるお店です。
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2007年05月21日

ダイエットにはカレーが効果的!!

最近「カレーダイエット―カレーとごはんで、おいしく、キレイにやせる! 」等、カレーでダイエットを謳った本が書店を賑わしています。

スパイスで脂肪が燃やせて、ごはんと野菜をバランスよく食べられるカレーは理想のダイエット食と言えます。

具体的なカレーの効能や、カレーダイエットのやり方などが紹介されていたり、おいしいダイエットカレーとサイドメニューのレシピなどが掲載されています。

2006年5月29日付 産経新聞に『カレーでダイエット!』の記事が出ていました。

■肥満(体重増)の原因は、摂取カロリー(食事)が消費カロリー(運動など)を上回り、余ったカロリーが肝臓で脂肪になり体内に蓄積されるため。
■ものを食べると交感神経の働きによって、レプチンという物質が分泌され、脳の満腹中枢を刺激し、副交感神経の働きによって食欲が低下、さらには脂肪を分解、燃焼する。
■同カロリーであっても肉などの高脂質食品は、ご飯などの糖質
食品よりもエネルギーとして消費されにくく、脂肪になりやすい。
「ご飯を食べると太る」というのは、間違いである。
■カレーに含まれる唐辛子、ペッパー、ジンジャーなどの香辛料
(スパイス)は、自律神経を刺激し、エネルギー消費を促進する。

つまり、もともとエネルギーとして消費されやすく、脂肪になりにくい「ご飯」を、自律神経を刺激しエネルギー消費を活性化させるスパイスの効いた「カレー」で食べれば、太らないということ。
「カレーライス」は、究極のダイエット食品なのだ!…と。

(参考記事:築地 印度カレー「中栄」様サイトより一部抜粋)

カレーには様々なスパイスが入っています。
脂肪燃焼や新陳代謝の促進、肥満防止など、スパイスにはダイエットに魅力的な効果がたくさん隠されています。

なかなか食生活にスパイスを取り入れることは難しいと思いますが、 カレーなら、無理なく、おいしく、たくさんのスパイスを摂ることができます。
またスパイスには、相乗効果もあるので、複数種類を同時に摂ることができる カレーは、特に効果大だと言えるでしょう!

カレーは今や国民食と言える程、さまざまなカレールウやレトルト食品が出回っています。
市販のカレールウはどれもそこそこ美味しいし、簡単です。
しかし、味は濃いし、化学調味用や油脂がたっぷり入っていてどうも…と思っている方も、いらっしゃいます。

せっかく作るなら腕によりをかけて、本格的な味を試してみてはいかがでしょうか?
そこで、本場の味と香りのカレーが簡単に出来るカレーパウダーのご紹介です。
このカレーパウダーが市販のものと比較にならない程おいしいのは、スパイスの新鮮さ、確かさ、配合がちがうからです。
都内の有名インドレストランで使われていると言うのもうなづけます。
インドの家庭では調理前に石臼ですりおろして使いますから、インドでカレーを食べた方の話だと、そのスパイスの効き目にビックリするとか。

このカレーパウダーは、厳選されたホールを使い、インドですりおろしたばかりのものを頻繁に輸入しているので常に新鮮です。
他のものより断然「効き目」がちがいます。
食べると、辛さの刺激で身体の中が燃えるようになり、噴き出す程に汗をかき、あとはスッキリ。
スポーツの後のような爽やかさが味わえ、ダイエット効果を実感できます。
是非一度お試しください。

■Recipe:わが家のおすすめ「辛口チキンカレー」■

【材料】(4人分)
地鶏もも肉…300g、ホールトマト缶…200g、玉ねぎ(大)…2個、にんにく…1片、しょうが…1片、カレーパウダー…30g、クミンシード…3g、マンゴーチャツネ…大さじ2、バター…大さじ1、ココナッツミルク…100cc、水…400cc、オリーブオイル…大さじ3 、塩、黒こしょう適量。
(パウダーの量で辛さを調節して下さい)

【作り方】
1:地鶏肉を一口大にし、塩、黒こしょうで下味を付ける。カレーパウダー(分量外)を全体にまぶし、さらに小麦粉(分量外)をまぶします。

2:フライパンにオイル大さじ1を熱し、鶏もも肉を炒め、焼き色が付いたら、いったん皿に取り出します。

3:深めの鍋にオイル大さじ2を熱し、クミンシードを加えます。
(クミンシードを入れるか入れないかで格段に味が違います)
クミンシードのまわりに泡がたち始めたら、みじん切りにした玉ねぎを加え、焦がさないように約40分、玉ねぎが茶色になるまで炒めます。
(根気がいりますが、ここがポイントです!ここで味が決まります)

4:3に先に炒めておいた1の地鶏肉とバターを入れます。

5:すりおろしたにんにくとしょうがを加え、さらに炒めます。

6:5にホールトマトを加えて、そこにカレーパウダーと塩をふり入れて混ぜ合わせます。
よく馴染ませたら、ココナツミルクを加え、さらに具全体が浸かるぐらいの水を加え、3分程煮込みます。

7:最後にマンゴーチャツネを加えて味を整えて、数分煮込んだら出来上がりです。
(火を消す前にホールのカルダモンとクローブを潰して加え、更にガラムマサラを加えるとよい香り付けになります…お好みでどうぞ)



【さらにおいしくするポイント】
ミックスピクルスライムピクルスを隠し味に入れると、一風変わった本格的な味のカレーができます。
またミックスピクルスライムピクルスマンゴーチャツネは付け合わせとしても、おいしくいただけます。

これから、海の幸、山の幸がいろいろとお店に出回ります。
基本のカレーをベースに、いろいろなアレンジを楽しんで下さい。
夏野菜のカレー、キノコを使ったカレー、シーフードのカレー、お豆のカレー等々…
カレーは本当においしいですよね!

今回、「手作り本格インドカレーセット」を限定10セットご用意させていただきました。

【セット内容】
・MDHカレーパウダー100g 1ケ ¥473
・NILON’sマンゴチャツネ 1ケ ¥399
・オーガニックホールトマト缶 1ケ ¥399
・ココナッツミルク(亜硝酸不使用)1ケ ¥315
■合計¥1,586のところ¥1,300 [税込]でご提供いたします。
こちらにクミンシード3g、ガラムマサラ適量を特別にお付けします。
10セット限定でご用意致します。

腕によりをかけて、この機会に是非どうぞ。

【補足情報】
当店が、お取り扱いしている製品は、「インドアメリカン貿易」様よりご提供いただいております。
こちらのサイトもあわせてご覧下さい。

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2007年04月16日

街のオアシスだった喫茶店 その2

近年、外資系カフェのチェーン店では美味しいコーヒーが安く飲めるようになりました。
その一方で、価格競争に勝てない個人経営の喫茶店はどんどん姿を消しています。
大量仕入れ、大量販売という利点から安く飲めるものの、そこでのサービスは個性の無いマニュアル化されたもので、何となくしらじらしさを感じてしまいます...

米コーヒーチェーン大手の「スターバックスコーヒー」の急成長に黄信号がともっている…との記事が3/22付・産經新聞に掲載されていました。
効率性を追求するあまり、店の雰囲気やエスプレッソの風味に表れた「スタバ」独特の魅力が失われているのではないか、という危機感をハワード・シュルツ会長が投げかけ、波紋を広げている。というものです。

多店舗を展開して行くなかで、創業当時のバリスタ(店員)が挽き立ての豆で、ベースになるエスプレッソをショットグラスに抽出。
客もそれを眺めローストの香りを楽しみ、また自分への特別なサービスに満足を感じる、そんな店と客との微妙な距離感がしだいに変わっていってしまったのでしょうか...

「サービスの速度と効率性」を上げるために導入された自動エスプレッソマシンや食べ物メニューの増加、接客のマニュアル化など、よりファストフード化し、米国内の消費者報告では「マクドナルドのコーヒーがスタバの味を上回った」という皮肉な指摘さえ出されたとのことです。

コーヒー好きが離れていくなど、伝統的なエスプレッソ文化の危機が指摘されています。

私も最近、スタバは敬遠するようになりました。
甘いシェイクやムースなどの添加物を含んだ食べ物など...
私にとっては、あまり居心地の良いものではなく、エスプレッソの味も当初から変わってしまったように思われます...

少々、くたびれたビニール貼りの椅子、なつかしいシュガーポットやミルクピッチャー、分厚いコーヒーカップ、色あせたカーテン、マスターの好みの音楽が流れ趣味の品が並ぶ棚、心地よい音楽...
そしてその店の顔であるマスターやママの顔を見に一日一回は顔を出してくれる常連のお客さん...

そんな喫茶店はどことなく心休まる空間であり、ふっと自分に戻る瞬間でもありました。
そんな時代、街の喫茶店は多くの人々に癒しの場として愛されてきたに違いありません...

私の親類のママがやっている喫茶店が、神田の紺屋町にあります。
昭和44(1969)年5月に開店し、今年で37年目を迎える「People(ピープル)」です。
10坪ほどのこじんまりしたお店で、開店時からそのままのインテリアは、当時の活気があった神田の街を思い出させます...

磨き上げられた木の壁やペンダント照明、最近張り替えたビニール貼りの椅子...
懐かしいデザインの灰皿や置物...



「People(ピープル)」マッチラベル(※)

タイムスリップしたような空間に何とも心がなごみます...

37年前、一緒に始めたマスターは1年前に亡くなりました。
若い頃は赤坂迎賓館で皇室の専属サービスマン、進駐軍PXの将校クラブで腕を磨き、その後、銀座の名バーテンダーになったマスターでした。
口数は少なく、テキパキと仕事をこなす人でしたが、腕は一流、お客様への気配り・心配りは、それは洗練されたものでした...

味へのこだわりも強く、特にコーヒーの味には絶対の自信を持っていました。
出入りのコーヒー屋のご主人と試行錯誤の末に作られたもので、ブレンド、焙煎度合い、挽き加減など、どれをとってもすばらしい職人技です...
特に焙煎は、今でも職人の勘が頼りの手焙煎にこだわって味を伝えています。
ネルドリップで丁寧に抽出されるコーヒーは適度な苦みとすっきりした酸味そして上品な香ばしさ、実に美味しいコーヒーで佳き時代の喫茶店の味を今も守っています。



「最近やっとチーフの味に近づいたよ」とママ...
毎朝7時30分に来てくれる只一人の常連さんのために、朝6時には家を出ると云うママは、今年で70歳をとうに越えていますが、昔は粋筋の人だったのでどこか華があります。

そんな気風のいいママさんとのおしゃべりを楽しみに来てくれる常連さんも、そろそろ定年を迎える方が多く、神田界隈の喫茶店も、街の景色の移り変わりと共に減っており、寂しいかぎりだとか...

人と人がふれあい、心が豊かになるオアシスのような喫茶店がいつまでもそこにあって欲しいと思います。

最近、ちょっと落ち着けるなごみの空間を発見しました。
東京・芝御成門にある「上島珈琲店」。

あのUCCのウエシマコーヒーがやっているチェーン店なのですが、木のぬくもりを感じさせる落ち着いたインテリア、ゆったりした布貼りのソファ、静かに店内に流れるジャズ、昔ながらのネルドリップでいれたコーヒー(マシンですが)はとてもおいしく、昔の味を彷彿とさせます。

まさに昭和、それも50〜60年代にタイムスリップしたような雰囲気です。
チークを多用し、木と布で暖かみと落ち着きを出しています。
ゆったりとしたソファは視線が低く、本などをゆっくり読めてとても落ち着けます。

昔のようなウエイトレス嬢のサービスは無いけれど、店員さんの笑顔の対応も心がこもっていて心地よく感じられます。

喫茶店に入った時に、ふと心にやすらぎを覚えるのは、柱や壁に染み込んだ優しいコーヒーの香りに包まれるからなのかもしれません…
確かに、ふっと鼻をくすぐるドリップコーヒーの香りは気持をゆったりさせてくれる、昔のゆったりしたリズムを思い出させてくれます。

あの昭和の時代...
誰もが明日に希望を抱いて必死に働き、貧乏な生活の中でも笑い転げ、小さなことに感動し、少々、おせっかいな隣近所との付き合いをこなし、町内のご意見番のような年寄りに敬意をはらい、子供達を町ぐるみで育てていた。

そんな昭和の時代を思い出させてくれる喫茶店に、もういちど行ってみませんか?
忘れていたものを思い出させてくれる何かが、そこにはあるはずです...

■神田「People(ピープル)」
(※店名をクリックすると、地図を表示します)
東京都千代田区神田紺屋町28
03-3254-1737

【※補足情報】
マッチ a matchbox
管理者の方のご好意で、「ピープル」のマッチラベルを掲載させていただきました。
posted by PatataOrganico at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記